アンジェリカ Angelica
archangelica
アンジェリカはシベリア原産のセリ科の草本で、数年で1.5〜2メートルほどの高さになります。生命力がとても強い植物です。葉は大きいシダ状で、明るい緑色をしています。大天使長ミカエルの日の5月8日頃から7月にかけて、やや緑がかった白色の小さな花が、20〜40個ほど集まって房状に咲きます。フランスをはじめ、ヨーロッパ全土に広く自生しています。水を好むハーブで、川辺や小川のほとりによく見られます。
アンジェリカという名前の由来は、中世ヨーロッパで疫病が大流行した折、ひとりの修道僧の夢の中に現れた天使が、このハーブに悪疫を防ぐ優れた力があると伝えたところからきています。その天使は大天使長ミカエルであると言われています。アンジェリカは天使(エンジェル)からきています。
アンジェリカは女性のための朝鮮人参と言われているように、女性特有の諸症状に有効とされています。使用部位は根部と種子ですが、当帰として漢方で使われているが根部、アンジェリカとして使われているのは種子になります。
アンジェリカは「不安と力の精油」と呼ばれています。大地を感じさせるスパイシーで奥行きのあるアンジェリカの香りは、不安にさいなまれた時や気分が沈んでいる時、心を落ち着かせて力を与えてくれます。アンジェリカの香りに浸っていると、えもいわれぬ穏やかな気分に導いてくれます。マイナス思考に陥ってしまったときや、ポジティブな考えを取り戻したいときなどには特に有効です。催淫作用もあると言われています。
アンジェリカは ハーブティーとしても飲用もされるほか、アンジェリカのエッセンシャルオイルは、シャルトルーズ酒、ベネディクティーヌ酒などフランスの有名なリキュール類の香り付けにも利用されています。
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