スイートマジョラム Origanum
majorana
マジョラムは高丈25cm程度にまで生育します。小さな卵形の葉をつけ、白やピンクの花を咲かせる種類です。シソ科のハーブで、日当たりの良い土地に生育します。エジプト、リビアなど地中海東部が原産ですが、マジョラムの精油は大部分はフランスで生産されています。
スイートマージョラムのエッセンシャルオイルは、温かみのあるスパイシーさの中にもほのかな甘みを含んだ香りがします。香りの素晴らしさ同様に、たくさんの優れた働きがあるため、用途も広く非常に価値の高いエッセンシャルオイルの1つです。
スイートマジョラムは、心身両面での「鎮静」と「加温」が特徴です。ほのかに甘いマジョラムの香りは、不安やストレスを鎮めて、心を深いリラックスへと導いてくれます。スイートマジョラムもゆっくりと眠りたいときにとても助けになってくれるエッセンシャルオイルです。ラベンダーの香りが苦手という方は、マジョラムをアロマランプで寝室に、また就寝前のアロマバスで試してみてください。スパイシーで温かみのあるマジョラムなら、ラベンダーが苦手な方でも十分効果が期待できます。
またスイートマジョラムには、毛細血管を拡張し、血液循環を活発にして身体を温める働きがあるといわれています。アロマバスでスイートマージョラムを使えば、心を鎮めリラックスさせると同時に、身体もゆったりと温めてくれます。この2つの効果で、睡眠をより深く質の良いものにする効果が期待できます。この目的で使う場合は、スイートオレンジとのブレンドは特におすすめです。大変心地よい香りになる上、相乗効果が期待できます。血液循環に対する働きから、筋肉痛や肩こりの際のマッサージでも良く使用されるエッセンシャルオイルです。スポーツ後や頭痛の際、月経前の女性のサポートにも同様にマッサージで使用されます。
マジョラムは、身体だけでなく感情に対しても温める働きがあると言われています。悲しみや孤独感に襲われたときには、心を温めて気持ちを楽にしてくれます。心理的な落ち着きがなく、浮ついて行動と言動が過剰になりがちな人にもこのスイートマジョラムは有効です。自己抑制を取り戻すのを助けると言われています。
マジョラムの名前は大きいという意味のラテン語「マヨル」が語源ですが、これは「人の生命を長く伸ばす」という意味だといわれています。実際、マジョラムは古代より薬草として極めて広く使われ、親しまれてきた植物です。特に古代ギリシア人は様々な身体症状に対してマジョラムを愛用していました。
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