ジュニパー Juniperus
communis
ジュニパーは北半球の各地に広く分布するヒノキ科の常緑樹で、日本で盆栽によく使われる杜松(ねず)の近縁種です。
深い緑の針葉を豊かに繁らせ、小さな黄色の花を咲かせます。花後には、最初青色で、熟すと黒っぽく変化する液果(ベリー)を実らせます。ジュニパーのエッセンシャルオイルは、この液果を砕き、乾燥させてから水蒸気蒸留法で抽出されます。
ジュニパーは、薬草としての長い歴史を持つ植物で、古くから殺菌消毒、解毒剤や利尿剤として使用されてきました。毒素排出がうまくいかずに生じる体の不調に対して、強壮剤としても、またチベットでも、コレラや腸チフスなどの感染症から人々を守るために使われていました。
ジュニパーのエッセンシャルオイルは、深く静かな森の木々を思わせるウッディーで爽やかな香りが特徴です。ヒノキ科の植物で、サイプレスと同様、檜風呂の香りに少し似ています。
ジュニパーの香りを深呼吸すると、心が鎮まり深い集中力を得られるため、勉強部屋や仕事場の香りとして、とても適しています。むくみや足のだるさがあるときには、アロマバスや足浴で数的使用したり、キャリアオイルでのマッサージもおすすめです。体内の老廃物や毒素を汗や尿として排出するのを助けてくれると言われています。お酒を飲みすぎた際にも、おすすめです。
ジュニパーは、精神面に対しても浄化作用があると言わています。仕事上や家族の世話など、頻繁な対人接触のために精神的、感情的に消耗してしまう人を助けてくれるエッセンシャルオイルとされています。疲れた心をリフレッシュし、気持ちに落ち着いた幸福感を与えてくれます。また、少し無理をしても仕事を集中して片付けてしまいたいような場合にも、非常に役立つエッセンシャルオイルです。
精神の覚醒度を向上し、チャレンジ精神を強くしてくれます。
ジュニパーは、ジンの原料としても有名です。ジン・トニック、ジン・フィズなどのカクテルが食前酒として飲まれるのは、ジュニパーに食欲を刺激する作用があるためと考えられています。
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