ブラックペッパーは熱帯地方に生育するツル性の多年生植物です。高さ5m以上にまで成長します。濃い緑色の葉をつけ、白い花を咲かせます。花後にできる果実は最初赤く、成熟するにつれ黒色に変わります。香辛料としての需要が高く、マレーシア、中国、マダガスカルなどでも広く栽培されています。ホワイトペッパー(白コショウ)からもエッセンシャルオイルが取れますが、アロマテラピーでは通常使いません。

　 ブラックペッパーは、香辛料や薬草として4000年以上昔からインドと中国で利用されてきた植物で、マラリアなどの感染症や消化器系の疾患に対して主に使われていました。
　　
　 ブラックペッパーのエッセンシャルオイルは、誰にでも馴染みのあるコショウ独特の刺激性のスパイシーな香りがします。ブラックペッパーは、心も身体も温めてくれるエッセンシャルオイルです。精神的に弱気になっているときや、冷淡な気分になってしまった時には、刺激性のある香りで情熱とエネルギーを蘇らせてくれます。冬の寒さや冷房で身体が冷えたときには、芳香浴や吸入、アロマバス、足浴、手浴で用いてください。同様の場合マッサージにも使用できますが、肌に対する刺激がやや強いため、低濃度で注意して使ってください。スポーツ前のウォーミング・マッサージもおすすめです。血液の流れを良くして、筋肉をほぐしてくれる上、メンタル面にも良い影響を与えてくれます。消化器官に対しては、腹部のマッサージに用いられます。この場合、スイートフェンネルなどとの組み合わせが効果的といわれています。