パチュリー Pogostemon
patchouli
パチュリーはアジア地域で古くから様々な用途に利用されてきた植物です。マレーシアでは、虫刺されヘビの咬み傷に対する解毒剤として利用されていました。中国、日本でも薬として使用されていました。インドでは防虫剤としても使われており、衣類やじゅうたん、カシミヤ商品などを虫食いから守るのに使用されてきました。香りの特性から、お香やオリエンタル系の香水の原料としても広く使われています。
パチュリーはマドンナが好んだ香りとしても有名で、マドンナのCDにはパチュリーの香り付けがされていたものもありました。ワインと同じように、年月とともに質と香りがよくなる数少ないエッセンシャルオイルのひとつです。
パチュリーは、ゆったりとしたコクを湛えた深みのある香りがします。ヨーロッパでは「東洋的」と表現されることもあるパチュリーの深淵で静かな香りには、どことなくなつかしい気分にさせられる人もいるでしょう。好きな人にとっては、病み付きになってしまうような独特の魅力がある香りです。
パチュリーのもっとも顕著な特徴は、たぶんその強力な収斂特性、瘢痕形成特性にもとづく結束作用でしょう。このために、とくに過度のダイエットをしたあとのゆるんだ皮膚をひきしめるのにこの精油が役立ちます。パチュリーの香りには、食欲を抑える働きもあるといわれていす。
さらに、これは下痢のときにも効いてくれます。また、非常なデオドラント作用があることが確かなので、暑くてげっそりしているときにも有益です。
精神面に対しては心をゆったりと落ち着けて、ストレスや不安、精神的な疲労を癒してくれる働きがあります。心的活力を失って無気力状態になってしまった際には特に有効で、心を優しくほぐして前向きな気分を取り戻す手助けをしてくれます。
パチュリーはスキンケアにも非常に適したエッセンシャルオイルで、優れた収斂作用と消毒作用を合わせ持つため、脂症肌やニキビ肌、老化肌に対して良く使用されます。特にローズと組み合わせてのフェイシャルマッサージは老化肌に対して高い効果があるとされています。
少し土のにおいを思わせる香りのオーラがあるところから、心にたいして現実にしっかり足をつかせ、バランスをとるように促します。これは無気力感をはらいのけ、理解力を鋭敏にすることによって、直面する問題を明確にし、心をいちだんと客観的にするようです。
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